韓国散歩［13］苑西洞
以前訪れた場所のことを時間が経ち、また知ることが多くあります。
あー、これはあそこのことだったんだ！
行ったことがある！…こんなことです。
苑西洞もそんな町のひとつ…。
景福宮と昌徳宮に挟まれたおなじみのエリア「北村（プッチョン）」。
ソウル中心部の北側に位置することから、こう呼ばれています。韓国の伝統家屋「韓屋」が建ち並び、密集地区として保護され多くの人が訪れる観光の町。
両端がグイと反り返る屋根瓦、パズルのような文様の土壁、そして丹念に磨き上げられた重厚な門構えの韓屋はまるでタイムスリップしたかのよう。
レンタル韓服を着た観光客もすっかり溶け込み、伝統的情緒が感じられる風景によく出会います。
そんな北村を散策した時のこと。
桂洞通りをまっすぐに上り、中央高校にあたり左に行くと確か三清洞の方角。今回は右に曲がってみました。坂道を下りるにつれ静けさに包まれます。両側にぽつぽつと建つ雑貨店や韓屋を改装したゲストハウス、小さな路地をのぞくと水を撒くハルモニの姿がみえたり、なんだか落ち着きます。
人通りが少なく、ひっそり…
そう、ここが苑西洞。
昌徳宮の隣町、後苑の西にある北村のひとつの町です。
朝鮮王朝時代、このあたりには宮中料理人が多く住み、宮廷内の米穀の管理もしていたそうです。宮中料理を伝え教える「宮中飲食研究院」もこの町にあります。
時代の流れと共に改良されていきますがソウル市は伝統家屋を積極的に保護し、20世紀に活躍した芸術家や政治家の家屋の保存にも力を注いでいます。
坂道を下りきると見える長く続く赤レンガの住宅。「高義東（コウィドン）家屋」もそのひとつ。
入ってみると外観や構造は韓屋、室内の間取りは日本式、使われている材料は西洋…3つのスタイルがミックスされた自宅兼アトリエです。高義東自身が設計したこと知りました。
見てみると高義東の経歴に大きく関係していました。
高義東/コウィドン
19世紀末に両班の家に生まれ、朝鮮で最初の西洋画家。
高義東は通訳士である父のすすめで幼少期からフランス語を勉強し、やがて絵画に興味を持ち東京美術学校に留学。黒田清輝に師事をし、西洋画を学びます。帰国後は高校で美術を教えながら東西洋画の研究と若き画家の養成に尽力、晩年は朝鮮美術協会会長に。
自由に観覧できますのでぜひ行かれてください。
そこから安国駅のほうに歩いていくと韓国美術博物館もあります。
およそ6000点の仏像や仏画といった仏教に関する展示物を所蔵する専門博物館です。
キョロキョロしながら歩いていくと、とても惹きつけられ思わずカメラに収めた住宅があります。
1階が韓屋、２階はRC造…えーっ！
安国、三清、嘉会洞…伝統情緒が残るエリアとして多くの観光客が訪れる北村。
魅力的な工房や小さなショップも有りますが、でもこの苑西洞にはまだ静けさと変わらないのものがたくさん残っています。
普通に市バスは運行し、散髪屋の前には赤白青のサインポールが置かれ、パイプ椅子に腰かけるハラボジの姿…ノスタルジック！
昌徳宮の外壁に沿って駐車する外車の数が多く、少し残念です。勝手な思いですがいつまでも変わらないでいてほしいです。
世界遺産の隣の小さな町「苑西洞」。
以前訪れた場所のことを時間が経ち、また知ることが多くあります。
あー、これはあそこのことだったんだ！
行ったことがある！…こんなことです。
苑西洞もそんな町のひとつ…。
景福宮と昌徳宮に挟まれたおなじみのエリア「北村（プッチョン）」。
ソウル中心部の北側に位置することから、こう呼ばれています。韓国の伝統家屋「韓屋」が建ち並び、密集地区として保護され多くの人が訪れる観光の町。
両端がグイと反り返る屋根瓦、パズルのような文様の土壁、そして丹念に磨き上げられた重厚な門構えの韓屋はまるでタイムスリップしたかのよう。
レンタル韓服を着た観光客もすっかり溶け込み、伝統的情緒が感じられる風景によく出会います。
そんな北村を散策した時のこと。
桂洞通りをまっすぐに上り、中央高校にあたり左に行くと確か三清洞の方角。今回は右に曲がってみました。坂道を下りるにつれ静けさに包まれます。両側にぽつぽつと建つ雑貨店や韓屋を改装したゲストハウス、小さな路地をのぞくと水を撒くハルモニの姿がみえたり、なんだか落ち着きます。
人通りが少なく、ひっそり…
そう、ここが苑西洞。
昌徳宮の隣町、後苑の西にある北村のひとつの町です。
朝鮮王朝時代、このあたりには宮中料理人が多く住み、宮廷内の米穀の管理もしていたそうです。宮中料理を伝え教える「宮中飲食研究院」もこの町にあります。
時代の流れと共に改良されていきますがソウル市は伝統家屋を積極的に保護し、20世紀に活躍した芸術家や政治家の家屋の保存にも力を注いでいます。
坂道を下りきると見える長く続く赤レンガの住宅。「高義東（コウィドン）家屋」もそのひとつ。
入ってみると外観や構造は韓屋、室内の間取りは日本式、使われている材料は西洋…3つのスタイルがミックスされた自宅兼アトリエです。高義東自身が設計したこと知りました。
見てみると高義東の経歴に大きく関係していました。
高義東/コウィドン
19世紀末に両班の家に生まれ、朝鮮で最初の西洋画家。
高義東は通訳士である父のすすめで幼少期からフランス語を勉強し、やがて絵画に興味を持ち東京美術学校に留学。黒田清輝に師事をし、西洋画を学びます。帰国後は高校で美術を教えながら東西洋画の研究と若き画家の養成に尽力、晩年は朝鮮美術協会会長に。
自由に観覧できますのでぜひ行かれてください。
そこから安国駅のほうに歩いていくと韓国美術博物館もあります。
およそ6000点の仏像や仏画といった仏教に関する展示物を所蔵する専門博物館です。
キョロキョロしながら歩いていくと、とても惹きつけられ思わずカメラに収めた住宅があります。
1階が韓屋、２階はRC造…えーっ！
安国、三清、嘉会洞…伝統情緒が残るエリアとして多くの観光客が訪れる北村。
魅力的な工房や小さなショップも有りますが、でもこの苑西洞にはまだ静けさと変わらないのものがたくさん残っています。
普通に市バスは運行し、散髪屋の前には赤白青のサインポールが置かれ、パイプ椅子に腰かけるハラボジの姿…ノスタルジック！
昌徳宮の外壁に沿って駐車する外車の数が多く、少し残念です。勝手な思いですがいつまでも変わらないでいてほしいです。
世界遺産の隣の小さな町「苑西洞」。
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